悩みはありますが、毎日を精いっぱい生きてます――。寒さが厳しい冬、京都市動物園(左京区)を訪ねると、健康に不安を抱えながら、飼育員さんの助けを借り、たくましく生きる動物たちがいた。
時折顔をしかめ、鼻をむずむず、口を開けてハアハア……。同園の雄のニシゴリラ「ゴン」の持病は、鼻の奥などにウミがたまる蓄膿症(ちくのうしょう)(副鼻腔=ふくびくう=炎)。04年に北海道からやって来た時から調子が悪く、昨春に耳鼻科の医師の診察で病名がわかった。
現在は、食事の際に薬を混ぜたジュースなどを飲んでいるが、冷え込みが厳しくなると、症状が悪化。青ばなを2本垂らすこともある。かわいそうだが、鼻以外の体調は良く、元気だという。
副園長の秋久成人さん(54)は「鼻づまりで悩むなんて、ちょっと間が抜けていてかわいいところもあるでしょう」と言いつつ、「早く治って、お客さんにきれいな顔も見てほしい」と願う。
雌のビルマニシキヘビ「タマコ」の悩みは、ここ数年続く便秘だ。02年以降、ほとんどお通じがなくなった。お尻が膨らんだ姿はまるで、伝説の生物「ツチノコ」のようだ。
タマコは95年に来園。推定年齢15歳で体長約4.3メートル。症状をやわらげようと、マッサージや温水浴を試しているが、最近は効果がなくなったという。お通じがないままでは命にかかわるので、年に1、2回、麻酔をかけておなかから便を取り出す処置を受けている。
飼育担当の山本裕己さん(30)は「女の子だし、おなかがぼこぼこになるのはかわいそうなのですが……」と気をもんでいる。
(小坪遊)
2009年2月8日10時23分 asahi.com
鼻づまり・便秘…たくましく生きる動物 京都市動物園
動物園に勝手にぶち込んで置いて、たくましく生きる動物とは・・・。何か矛盾を感じませんか?